前回の続きです。
越木岩神社に行って、日が空かないうちに、と思い、早速神社に電話してみたところ、いま、男性の方が電話に出てくださって、まずは、
「不動明王像の元々の位置を知りたいのですが」
と問い合わせてみました。
話の流れから、もしかすると、不動明王の位置を変えたことと磐座のことも関係あるかもしれない、みたいなことを、半分冗談めいた感じで話してみたのですが、意外にも、
「その可能性もなくはないですね。」
との反応が返ってきました。
電話口の男性は、丁寧に受け答えしてくださいましたが、宮司さんがいないので詳しいことは分からず、折り返し電話します。ということでした。
そして、次の日には、電話があり、宮司さんと話すことができました。
宮司さんは、小さい頃からその地に生まれ育ち、もう50年前からいらっしゃるとか。
そして、なんでも、その不動明王さんは、自分が小さい頃は、もう少し南西の場所に、ゴロンと転がって落ちていた。とか。
神社にどうして仏教系のお不動さんの像が・・・と思いつつも、ちゃんとお祀りしたいと、いまの場所を整備して、祀られたのだとか。
宮司さんの声色は、極めて穏やかで曇った感じもなく、オープンでチャーミングさもある感じがします。
続いて、「このお不動さんに関しては、色々と不思議なことがあって・・・」と話を聞かせてくださいました。
ウェブサイトにも載っていますが、このお不動さんは、近年新しくされたということです。
というのも、阪神淡路大震災の前日に、何者かによって上半身が盗まれ、下半身だけになってしまったとのこと・・・。
参拝者から、「なんとか元のお姿に・・・」という声もあり、平成9年、新調し、成田山まで赴き入魂していただいたとのこと。(しかも、朝の5時頃来てくださいと言われて、その時間に行ったと。。)
で、不思議なことに、ちょうど、それまでの間、地元で絵画をされているかたがお不動さんの絵を描いてくださって、お不動さんがいなかった時期はその絵が飾られていて、なんとか「いない時期」はなく、いまに至っている、ということ。
で、その位置について尋ねてみますと、
「もともとは、もう少し南西に、いまの向きじゃなくて、内側の東の方を向いて建っていたんです。」
「・・・! やっぱりですか。もしかして、それは、あの近くにある出入り口のあたりで、あの出入り口はもともとなかったんじゃないでしょうか??」
「そうですね。あの門もその頃にできました。」
「・・・やっぱりですか。。」
▼わたしが想像していた、元々のお不動さんの位置
・・・やっぱり。
と、思うけれど、これ以上のことはどうにも言えません。
しかも、転がっていたのを、きちんとお祀りしたいという優しさから、移動されたというのですから、なかなか言いづらいです。
でも、せっかくこうして話せたのですから、エイヤ!と言ってみます。
「もしかしたら、お不動さんの位置と、あのマンション建設問題とも、関わるのではないかと思っていまして、もう少ししっかり説明できる資料を用意できたら、またご連絡したいと思います。」
「あー、そうですか。はい、お待ちしてます。」
と、軽やかに、半分流す感じに、でも決して跳ね返すこともなく、受けとめてくださいました。
さすがの私も「お不動さんを動かすと、不動産が動くと思うんです。」などと、電話口で言う勇気はありませんでした。
この思いつきを、「わたしの思いつきではない啓示」として、認識してもらうためには、もう少し説得力のある何かが必要そうです。
そして、そのとき、わたしの頭のなかには、すでに、もう2つ思いついていることがありました。
それが、次の道へと続いていきます。
(つづく)
※このお話は、大変現実と相似したファンタジーであり、フィクションです。